タロットには大アルカナよ小アルカナがあります。
大アルカナは壮大な人生のテーマを示し、読むときの比重も強くしなければなりません。
一方、小アルカナは日常の出来事・物事。その変化とプロセスを示しますので、非常に日常的です。読み方も大アルカナよりも弱めに読みます。
つまり、タロット自体の「質」「次元」「住む世界」が大アルカナと小アルカナでは違うわけです。だから同じように読んではいけません。
私のタロット講座の生徒さんから、「死神」と「ソード10」の違いを聴かれました。
当然、大アルカナと小アルカナですから比重は違うんですが、根本的なところで大きな違いがあります。
どちらも共通するメッセージは「死」「停止」「敗北」などです。
しかし、「ソード10」は自分自身がやった行いが、死を招いたのです。
人を殺し、自分中心に物事を考えて突っ走ってきた結果として「ソード10」があります。
「死神」はもっと壮大です。
人は誰しも「死」からは免れません。法王ですら「死」が訪れます。
しかし、「死」があるから「再生」があるんです。「死」があるから「生」のすばらしさが感じられるとでも言いましょうか。
「死神」の場合は「死」と「生」は表裏一体です。
そして自分の行いや考え方が悪いから「死」を迎えるわけではありません。
すべての人類に平等なんです。誰のせいでもない。
「死」と「生」は必然だからです。
こう考えると、「ソード10」のレベルの低さがわかると思います。
ただ「ソード10」はどん底。もうこれ以上、下に下がることはありません。
あとはあがるだけ。
実際に、背景は「夜明け」が描かれています。
もう一度、自分の人生を顧みよ!一度どん底まで落ちて、這い上がって来い!これが「ソード10」です。