その他の名称として、「賢者」「奇術師」「異教徒」という名もついています。ヘブライ文字との関係は「アレフ」で、関連する色は紫です。パワーストーンではシルバーが相当します。占星学では水星が魔術師を表しています。
タロットカードの場合は1枚のカードに複数の象徴があります。その象徴の中から被験者が悩んでいる事に一番当てはまるキーワードをまず連想します。
またタロットカードは正位置と逆位置があり、占者から見て正位置の場合と逆位置の場合ではメッセージが多少異なります。大抵は、良い象徴のカードの逆位置は悪くなり、悪い象徴のカードの逆位置は良くなります。「塔」だけはちょっと違います。まずは正位置から始めます。
「魔術師」は右手に「ワンド」を掲げています。「ワンド」は「火」の象徴。
すなわち創造力です。
料理をしたり、工場でものを創るには火は必須ですよね。
「魔術師」にもスタート・始まりのメッセージがありますが、「愚者」とはそのニュアンスが異なります。
それは「魔術師」が一カ所に留まっているからですね。だから何かを創造することを始めるというニュアンスになります。ちなみにテーブルの上に並べられいる「ワンド」「カップ」「ソード」「ペンタクル」は小アルカナのスートです。同時に「火」「水」「風」「地」の4大元素を象徴しています。つまり錬金術にも似たカードなんです。
1.事の始まりを表します。スタート・新出発・入学・入門・誕生・入社・体験
2.自分の意志で何かを始める。強い意志。考え方・生き方を変える。
3.新しい知識や技術を使う。工夫を凝らす。アイディア・独創性
4.巧みな手腕。何かのリーダーを表します。
5.職業的には技術者・デザイナー・プロデューサー・新入生・新卒者を表します。
逆位置では・・・
1.状況の変化や迷い、気が変わること。
2.間違った選択・スタート。失敗に後悔する。またはスタートがなかなか切れない。無色の生活や浪人。
3.低い知性。技術や資格が不足、または技術や資格を無視する。
4.未熟。知ったかぶり。
5.嘘の肩書。身分や結婚を偽る
6.新しい事が不運を招く。下降。間違った方向にエネルギーを向ける。
となります。
魔術師のカードでは、4大元素である水・風・土・火をそれぞれ「聖杯」「棒」「金貨」「剣」に対応して書かれています。大抵のカードでは、魔術師の頭上には無限が記されており、これは4大元素によって新たに何かを創造することと、その可能性が未知であることを示しています。
キーワードは「新しい始まり」と覚えてください。逆位置はその新しい始まりがマイナスの方向やマイナスの結果を招く、という意味になります。
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